75.津波はいつも黒いのか?

(1)ブログ「ただの独り言」の2011年3月17日 (木)付けの記事<津波はなぜ黒いのか>を徹底批判する!
「黒い津波」とググると、ブログ「ただの独り言」の2011年3月17日 (木)付けの記事<津波はなぜ黒いのか>が上位にくる。
転載開始
●津波はなぜ黒いのか
3月11日に起こった東北大地震により引き起こされた巨大津波は、東北日本太平洋側の海岸に沿って分布する数々の都市や町を一気に飲み込んだ。その映像の数々が、TVやインターネットを通じて、繰り返し流されている。その想像を超えた規模と生々しい映像は、CGを駆使して作られたどんな映画より迫力があり、その凄さには絶句するばかりである。そして、その津波の不気味さをより強いものにしているのが、津波のどす黒い色である。墨の様に黒い津波が静かに押し寄せ、家や車を飲み込んで行く様子は、悪魔の化身のように見える。津波は何故黒いのだろうか?
日本(特に東北地方)では、昔から津波は黒いと言われていたようである。一方、2004年のスマトラ沖地震による津波は、その映像が広く世界に流された、初めてのケースだった。しかし、その映像を思いだしても、津波が黒かった記憶はない。確か茶色みを帯びた灰白色だったのではないだろうか?
津波が濁った色をしているのは、沖合の堆積物を浸食して巻き込んでいるからである。海における通常の波は風によって造られ、その影響は水深20-30m程度までしかとどかない。その結果、沿岸の水深~30m以浅の海底には砂が堆積し、それより沖合の水深~30m以深の海底にはより細粒の泥が堆積している。この泥は、熱帯域では石灰質な貝殻やサンゴなどの破片を主体とする為に灰白色なことが多いが、高緯度になるに従って、石灰質な細粒粒子の含有量が減り、川から流れ出た粘土の色である暗灰色になってくる。その結果、北に行くに従って津波の色も暗い色になるのである。それにしても、今回の津波の色はどす黒いのだが、これは恐らく三陸海岸の特殊性にある。三陸海岸は、リアス式海岸として有名だが、比較的深く入り組んだ湾や入り江の奥に町や村が分布している。そして、海岸近くまで森林が分布している。こうした森に囲まれた深い入江の底は淀んでおり、有機物に富んだ黒い泥が堆積していると考えられる。それが津波で巻き上げられたのだろう。津波は、その波長が非常に長いため、水深が深くなっても、その浸食力は減衰せず、100m以上の水深の海底からでも泥を巻き上げる力を持っているのである。リアス式海岸は、津波の波高を増幅する効果も持つため、三陸海岸には、より高く、より黒い津波が襲いかかることになるのだろう。
転載終了
もしかしたら、キーワードを入れてググると、支配層にとって都合の良い内容の記事が上位にくるのかもしれない。
このブログもまさにそうだ。
引用したこのブログの記事の中に、「日本(特に東北地方)では、昔から津波は黒いと言われていたようである。」とある。
「言われていたようである」と自信なさそうな表現である。本当に、日本で、とりわけ、東北地方で、そんな風に言われていたのだろうか?
(2)2010年2月28日、チリ地震の津波の色。
↓岩手県山田町の様子
311の津波と色が違いますね。
(3)2004年のスマトラ沖地震による津波
引用したこのブログの記事の中に、「津波が黒かった記憶はない。確か茶色みを帯びた灰白色だったのではないだろうか?」とある。
「確か・・・・ではないだろうか?」とこちらも自信なさそうな表現である。本当に、スマトラ沖地震による津波は、茶色みを帯びた灰白色だったのだろうか?
↓スマトラ島沖地震による津波
(4)権威に弱い人々
画像をご覧になった皆様、いかがでしょうか?
私が批判の対象にしているどこかの大学の先生のブログでの主張が、いかにでたらめであるかがお解り頂けたのでないでしょうか。
しかし、このブログの主張が多数の人々に影響を与えていることでしょう。
何しろ、多くの人々は、311の「黒い津波」を直接的にあるいはTVやネット動画などを通じて間接的に見ているから。
それに対して、「黒くない津波」を直接的に間接的に見ている人は、圧倒的に少数なので。
その上、「黒い津波」とググると、このブログが上位にくるので。
日本人の多くは、権威に弱い。
大学の先生は一定の権威を持っている。故に、何の根拠も挙げていないのに、その主張を信じてしまう人々が多いと推測される。
私ごとき無名の一高校教師が、根拠を挙げずに、それは違うと言ったところで、誰も信じてくれない。
それに、拙ブログは、あるキーワードを入力してググっても、上位にくることはまずないと推測される。
お陰様で、拙ブログはSTART当初に比べると、アクセス数は伸びているが、残念ながら、社会的に大きな影響を与える存在ではない。
したがって、ここで私が吠えても<反論を試みても>、多くの人々の脳裏には、「日本の津波は黒い」と言う概念がこびりついたままだろう。
ところで、2004年のスマトラ沖地震の津波や311の津波はなぜ黒いのだろうか?
次回はこのテーマで綴ってみたい。
2004年のスマトラ沖地震と言えば、拙ブログでは、「29.2004年以降に、巨大地震が頻発しているのはなぜか?」と言うタイトルで記事をUPしたことがあった。
こちらの記事もご覧頂けたら幸いである。
まとめwoネタ速suru
日付が替わり、4月9日となり、4月9日付けの記事「76.橋下徹は、21世紀のヒトラーか?」をUPしたのに、ホームにその記事が出てこない!
以前FC2ブログを褒めたことがあったが、こうした事があると評価が変わってくる。
そう言えば、以前も同じ事があった。
最新記事は上記の記事のタイトルをクリックするか、右上の4月のカレンダーの「9」をクリックして、ぜひお読み下さい。

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