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409.2014年衆議院選挙、オール沖縄の勝利は何を意味するのか?

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↑画像:荒井萌 沖縄にて 荒井萌2nd写真集「もえがお~Are you happy?~」ワニブックス

(1)2014年衆議院選挙 オール沖縄の勝利!

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↑画像:沖縄各選挙区の立候補者

 お早うございます。沖縄では、昨日<2014年12月14日>の衆議院選挙の結果は、オール沖縄の勝利です。4区全員勝利しました。しかし、NHKでは、12月14日23:34迄、「オール沖縄の勝利」と言う言い方をしていません。ですから、沖縄の小選挙区ではすべて与党が負けた事を解っていない視聴者も多いかもしれません。どこまでも与党の味方、権力の手先のNHKです。

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↑画像:当選の喜びに沸く仲里利信候補の事務所

(2)知事選勝利の流れを引き継ぎ

 沖縄では知事選勝利の流れを引き継ぎ、衆議院選において、1~4区で保革を超えて新基地建設阻止、建白書推進で一致したオール沖縄の共同候補が擁立された。そのうち1区、4区は大激戦と伝えられていたが、これらの選挙区でもオール沖縄の候補が当選したので、沖縄県民への公約を反故にし、沖縄の民意を裏切って新しい米軍基地建設を容認した自民党は衆議院で議席ゼロという厳しい審判を突きつけられることになった。

(3)仲井真弘多(ひろかず)知事の最後

 それにしても、「298.米帝に屈服した仲井真弘多(ひろかず)知事を徹底的に糾弾しよう!」で紹介した仲井真弘多(ひろかず)知事の最後は実にひどかったですね。298はこちら。防衛省沖縄防衛局が県に提出した埋め立て工事の変更申請を、仲井真弘多知事は退任4日前に承認した。このことに県民の怒りがいっせいに爆発した。もしかしたら、その怒りが、オール沖縄の全勝利につながったのかもしれない。

(4)沖縄1区 オール沖縄の赤嶺政賢候補の場合

 激戦の沖縄1区で、12月10日、オール沖縄の赤嶺政賢候補の演説会が県庁前で開かれた。そこへ、知事として初登庁を終えたばかりの翁長雄志氏も駆けつけ、応援演説をした。


↑動画:翁長雄志・新沖縄県知事、赤嶺政賢さんへの応援演説(部分)

 ご覧のように、翁長知事のほか、城間幹子・那覇市長、金城徹・那覇市議会議員(新風会)、志位和夫共産党委員長、糸数慶子・参議院議員(沖縄社会大衆党)が弁士として登場した。オール沖縄の姿を象徴する光景である。

 ここで、過去3回の衆議院沖縄一区の選挙結果をふり返っておきたい。
 
★2012年
  国場幸之助(自民党:今回も立候補)        65,233票
  下地幹也郎(国民新党:今回は維新の党から立候補) 46,865票
  赤嶺政賢(共産党)                27,856票
★2009年
  下地幹郎(国民新党)               77,152票
  国場幸之助(自民党)               63,017票
  外間久子(共産党)                23,715票
★2005年
  下地幹郎(無所属)                72,384票
  白保台一(公明)                 67,540票
  赤嶺政賢(共産党)                23,123票

 これを見ると、沖縄2~4区も大なり小なり似通った状況と思われるが、特に1区では、保革を超えた共同がなければ赤嶺候補は当選圏に遠く及ばないことは明らかである。現に、今回の選挙で赤嶺候補は終始、「日本共産党の赤嶺」とは言わず、「オール沖縄の候補者」と自称している。立候補の経緯から言えば当然のことではあるが、ここには「自共対決」ではなく、「沖縄の自治権擁護・平和勢力」対「本土政府追随勢力」という構図が出現していることを確認しておきたい。

http://chikyuza.net/archives/49311

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↑画像:赤嶺政賢氏の当確画面 この写真と(1)の当選の喜びに沸く仲里利信候補の事務所の写真は、「佐事安夫の豊見城市議だより」から転載させて頂きました。ありがとうございます。
http://sajiyasuo.ti-da.net/e7059697.html

 なお、1996年の小選挙 区制導入以降、共産党が沖縄県内の選挙区で勝利するのは初めて。共産党の小選挙区勝利は 全国でも18年ぶり。

 赤嶺氏は、11月の県知事選で翁長雄志氏を当選させた超党派勢力の支援を受け、選挙戦で「オール沖縄」の姿勢を強調。共産以外の野党支持者や無党派層にも支持を広げたほか、翁長知事らを介して保守・中道層にも働き掛け、三つどもえの激しい戦いを制した。

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-235906-storytopic-125.html

なお、「408.アベノミクスのせいで、日本はGDPがインドに抜かれて世界第4位に転落したのではないか?」で綴った通り、日本共産党の議席は倍増した。408はこちら

http://blog.goo.ne.jp/kentaro_tadokoro/e/3e92dde445dab69ff8b512f5de57c92c

(5)2014年衆議院選挙、オール沖縄の勝利は何を意味するのか?

「名護市辺野古の新基地建設阻止!」と言う沖縄県民の民意を意味する事はもちろんだが、「406.2014年の沖縄県知事選挙で翁長雄志(おながたけし)氏が当選したのはなぜか?」で紹介した2014年の沖縄県知事選挙に続き、2014年の衆議院選挙、沖縄だけは不正選挙が行われなかった事を意味する。406はこちら

(6)本土の一般の有権者にとっては、秘密保護法や集団的自衛権や原発再稼働や沖縄の基地問題は他人事だったのではないか?

★自公で衆院3分の2超す 317議席確保
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141215-00000002-asahi-pol

不正選挙をしたにしても限度があると考えられるので、本土の一般の有権者にとっては、秘密保護法や集団的自衛権や原発再稼働や沖縄の基地問題は他人事だったのではないか。実に想像力が欠如した有権者が多い事か、情けない限りである。

(7)民意と選挙結果のずれ

 今回の衆院選で争点になっていた課題ごとの民意は、与党大勝の結果とは大きく乖離している。例えば、『毎日新聞』が12月9、10日に行った世論調査では次のような集計結果になっている。
 
◆消費税率を10%へ引き上げることへの賛否
                  全体  男性  女性
   賛成             41%  50%  37%
    反対             52%  47%  55%
 
◆アベノミクスによって景気がよくなったと思うか
   思う             21%  24%  19%
   思わない           70%  67%  72%
 
◆集団的自衛権の行使への賛否
   賛成             35%  50%  25%
   反対             49%  52%  47%
 
◆特定秘密保護法への賛否     
   賛成             30%  37%  26%
   反対             49%  52%  47%

 また、産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が今月6,7両日に行った合同世論調査によると、アベノミクスについては「成功していると思う」が27.5%だったのに対し、「成功していると思わない」が57.3%で「成功している」の2倍強になっている。

 さらに、『中日新聞』が今月9日にまとめた世論調査によると、安倍政権が進める原発の再稼働について、「反対」が57.5%で「賛成」の26.3%の2倍強になっている。

(8)今回も本土では、不正選挙が大規模に行われたのではないだろうか?

 世論調査から考察すると、有権者は与党の大勝ではなく、与野党の拮抗を望んでいたように思える。ところが、結果は与党の圧勝である。これは、今回も不正選挙が大規模に行われた事を意味するのではないだろうか。いずれRKブログをはじめとする正義派のブログがいろいろと暴いてくれるだろう。
 
それにしても、(7)に記したように、産経新聞社といった保守色<右翼色>の強い
マスコミまでが、アベノミクスについて「成功していると思わない」が57.3%で「成功している」の2倍強になっている。それなのに、この選挙結果、これを不思議と言わずして何と言おう。本土では、不正選挙があったとしか思えない。なお、アベノミクスや不正選挙については「408.アベノミクスのせいで、日本はGDPがインドに抜かれて世界第4位に転落したのではないか?」で綴った通りです。408はこちら

 さらに、興味深いのは有権者がどのような選挙結果を期待しているかである。NHKが今月5日から3日間行った世論調査によると、次のような結果が出ている。
 
◆自民・公明両党が衆議院の過半数の議席を獲得するのが望ましいと思うか
   望ましい             22%  
   どちらかといえば望ましい     29%
   どちらかといえば望ましくない   23%
   望ましくない           18%
 
◆国会の中に自民党に対抗できる勢力を持った野党ができることを期待するか
    大いに期待する          32%
   ある程度期待する         37%
   あまり期待しない         18%
   まったく期待しない         7%

 また、前記の産経新聞社とFNNの合同世論調査でも次のような結果になっている。
 
◆衆院選の望ましい結果は
   与野党の勢力が伯仲する形     47.9%
   与党が野党を上回る形       35.4%

 こうした世論調査の結果から、与党大勝は憲法「改正」、集団的自衛権の行使容認、特定秘密保護法、消費増税などが信任されたことを意味しないと言える。

(9)「ひやみかち うまんちゅの会」

 沖縄では、辺野古移設(米軍基地の県内たらい回し)に反対の翁長(おなが)知事を誕生させた確認団体の「ひやみかち うまんちゅの会」公認候補が、野党共闘の力で、県民を裏切った自民党を壊滅に追い込めるかどうかが注目された。
 
 公認4候補のうち、2区の照屋寛徳(社民党)と3区の玉城デニー(生活の党)は事前の下馬評で当確という感じでしたが、残りの1区・赤嶺政賢(共産党)と4区・仲里利信(元自民党幹部だか自民の裏切りに怒って離党し現在は無所属)が、自民党現職とつばぜり合いの接戦を演じていました。

 その中でも特に1区では、野党分断の為に自民党が裏から手を回して維新の下地幹郎を引っ張り出してきました。下地は自民別働隊でありながら、表向きだけは赤嶺さんと同じ様に辺野古移設反対を口にしています。今まで何度も移設容認に転じた事があるくせに。この下地が赤嶺さんの票をかすめ取ってしまうか、逆に国場幸之助(自民党)と保守票を奪い合って赤嶺さんを助けるような事になるか。まったく予断を許さない状況でした。結果は後者のようでした。
 
 ちなみに、この確認団体名の「ひやみかち うまんちゅ」とは、沖縄方言で「頑張ろう、みんな」という意味だそうです。

(10)昨夜の選挙特番

昨夜<2014年12月14日>の選挙特番は、テレ東の池上彰選挙特番<「池上彰の総選挙ライブ」(>が視聴率1位だったのだろうか?

ネットでは、当選者テロップが相変わらず面白いと評判である。「285.創価学会員は、東日本大震災が起きることを事前に知っていたのか?」と「407.2014年12月8日、横田めぐみさんが朝鮮民主主義人民共和国の最高指導者である金正恩の母である事が発表されるのか?」で、池田大作の子どもではないかと指摘した前原誠司の場合はこんな感じである。285はこちら。407はこちら

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↑画像「池上彰の総選挙ライブ」テレビ東京系 2014年12月14日放送

「362.西日本新聞の大スクープ記事を黙殺するマスメディアを徹底的に糾弾しよう!」で紹介した池上彰氏は、公明党・創価学会に鋭い突っ込みを入れていた。362はこちら

昨夜は議席倍増の日本共産党にこんな感じで鋭い突っ込みを入れていた。

池上「こんなにたくさんの候補者を立てて供託金を没収されて、共産党の財政は大丈夫なんでしょうか?」

池上「新聞離れが進む中、政党助成金を受け取らず、主に赤旗の売り上げだけに頼っている状況で大丈夫なんでしょうか?」

(11)渡辺喜美落選 海江田万里落選

「331.「裏金8億円疑惑」のみんなの党・渡辺代表の“逃げ切り”を許していいのか?」や「400.小渕優子の梯子はなぜ外されたのか?」で紹介した渡辺喜美氏が落選した。331はこちら。400はこちら。小渕優子氏は当選しました。

★渡辺喜美氏、落選 みんなの党元代表、父・美智雄氏から半世紀の地盤失う
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141214-00010002-withnews-soci

東京1区で、民主代表の前職、海江田万里氏(65)が自民前職の山田美樹氏(40)に敗れた。比例代表でも復活当選できず、落選が決まった。本日<2014年12月15日>記者会見を開いて代表を辞任する。

http://mainichi.jp/select/news/20141215k0000m010279000c.html

(12)result

開票終了 自公で3分の2確定!

 「49.菅直人は立派な首相だったのではないか?」で讃えた民主党の菅直人元首相、今回も小選挙区で落選確定。49はこちら

 小沢一郎氏、太田昭宏氏は当選。「400.小渕優子の梯子はなぜ外されたのか?」で紹介した高市早苗氏は当選。極右の次世代は、幹事長以下3名が落選。

 「321.石原慎太郎は似非右翼だったのか?」<88.「尖閣諸島買い取り=石原慎太郎の個人的意思=東京都の意思」と認めていいのか?><287.「徳洲会5000万円→猪瀬」を叩くなら、なぜ、「徳洲会4億円→石原」をマスコミは叩かないのか?>「373.土屋正忠氏は、田上長崎市長に政治的選択について語りたいなら長崎市長を辞職しろと迫るなら、既に政治的選択について語りまくりの橋下大阪市長に辞職しろと迫るべきではないか!」「156.2020年の東京オリンピックは実現するのか?」「308.アベノミクスは成功したのか?」「381.なぜ湯川遥菜なのか?」「386.女性専用車両制度を即刻粉砕しよう!」「194.2012年は、どのような1年だったのか?」「260.この人たちは、なぜあらかじめ311を知っていたのか?」「202.日本で体罰が横行するようになったのはなぜか?」<60.「放射能の市民計測は禁止した方がいい」と主張したのは誰だ?>などで紹介した石原慎太郎氏が落選。400はこちら。321はこちら。88はこちら。287はこちら。373はこちら。156はこちら。308はこちら。381はこちら。386はこちら。194はこちら。260はこちら。202はこちら。60はこちら

 「379.日本政府は湯川遥菜氏拉致を2日前に把握していながら、安倍首相は2日間ゴルフ三昧、体たらくの安倍晋三を徹底的に糾弾し、1秒でも早く辞任に追い込もう!」などで紹介した田母神俊雄氏は落選した。379はこちら

373で紹介した土屋正忠氏に小選挙区で破れた民主党の菅直人元首相は、比例区で本日<2014年12月15日>午前3時前ようやく当選が決まり、記者会見した。

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↑動画:道重さゆみ
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