202.日本で体罰が横行するようになったのはなぜか?

体罰の定番 ケツバット
ケツバット 2
↑体罰の定番 ケツバット

(1)大阪の市立高男子生徒が自殺 部活動顧問 体罰

 大阪市教育委員会は2013年1月8日、市立桜宮高校(同市都島区)体育科2年の男子生徒(17歳)が昨年12月下旬に自殺したと発表した。部活顧問の男性教諭(47歳)から複数回、体罰を受けていたといい、市教委は「体罰があったことは誠に遺憾で深くおわびする」と謝罪。今後、弁護士ら第三者による外部監察チームが体罰と自殺との因果関係を含めて事実関係を調査する。

 市教委によると、生徒は2012年12月23日早朝、自宅内で首をつっているのを母親が見付け、死亡が確認された。生徒はバスケットボール部キャプテンで、自殺数日前に男性教諭あてに書いた手紙にはこの教諭から厳しい指導や体罰を受けていると記載。体罰が自分に集中している状況をつらく感じ、キャプテンを交代するか悩んでいる内容だったが、手紙は教諭に手渡されずに自宅に残っていた。

 学校側が教諭に事情を聴いたところ、生徒がミスした際などにほほを平手でたたくなど複数回の体罰をしたことを認めた。死亡前日の練習試合の際にも体罰を加えていたという。

 大阪府警は8日までに男性教諭から事情を聴き、教諭は「(男子生徒は)キャプテンなので指導を厳しくしていた」との趣旨の説明をしたという。

 教諭は保健体育科が担当で、1994年4月の採用後、同校でバスケ部顧問をしていた。教諭を巡っては、2011年度にも体罰に関する情報が寄せられたが、学校の調査で「体罰はなかった」と判断していたという。

 8日、大阪市役所内で記者会見した永井哲郎教育長は「かなりの頻度で体罰があった。重たく受け止めないといけない」と述べたが、自殺との因果関係については「外部監察チームが調査中で、断定できない」と明言を避けた。同校の佐藤芳弘校長は教諭について「生徒思いで熱心。部活では厳しい指導で成績を残していた」と指摘。生徒は「責任感が強く、まじめな生徒で成績も上位だった」という。生徒は昨年9月からキャプテンを務めていた。

 同校バスケ部は過去5年間で3回インターハイに出場するなど強豪。

(2)昨夜<2013年1月9日> 大阪市立桜宮高校 体罰 延々3時間の保護者説明会 保護者の批判相次ぐ 

大阪市立桜宮高校2年のバスケットボール部主将の男子生徒(17歳)が顧問の男性教諭(47)から体罰を受けた翌日に自殺した問題で、同校は昨夜<2013年1月9日>、保護者説明会を開いた。佐藤芳弘校長が経緯を説明し、過去に他の運動部でも体罰があったことに触れた上で、相次ぐ体罰問題を謝罪した。

 説明会は午後7時から3時間、非公開で行われた。校長によると、保護者328人が出席し、冒頭で黙とう。各部の顧問が「体罰一掃」を約束したが、バスケット部顧問は自宅謹慎中のため出席しなかった。

 保護者からは学校の責任を厳しく問う声や、「体罰自体やってはいけない」「悩みを顧問に言いづらい」との声が上がった。中には「愛情があれば多少は許されるのではないか」との意見も出たという。

 出席した保護者の男性(50歳)は「先生と生徒の絆を深めていくと話があり、期待したい。暴力と指導の体罰は紙一重だ」と話した。 

(3)石原慎太郎「子供への体罰はしつけ。言っても分からないならブッ叩くしかない? 異論ある?」

 震災と原発事故の不安に国民が震えた2011年、改めて「強い父親」が求められた。
 『スパルタ教育』(光文社)という本を上梓し、「父性」の復興を唱えてきた石原慎太郎・ 東京都知事<当時>(79歳)にプロインタビュアー、吉田豪氏が石原流教育論を聞いた。

――いってもわからない時期(のしつけや体罰など)はしょうがない。
石原:体罰はいいんだ。身にしみるからね。残虐行為とは全く違う。立たせるとか男のお尻をたたくとか、せいぜい平手打ちを食らわすぐらいあったっていいと思うな。やっぱり、しつけですよ。しつけっていうのは刷り込みなんです。たとえば九九算ですよ。あれは計算じゃなくて、刷り込みで暗記してる。それをやらなきゃダメです。それをある年齢まで来たときに、とにかく半ば強制的にやれるのは集団生活しかないから。

――そう主張するのも大変だと思うんですよ。(戸塚ヨットスクールの)戸塚宏さんがあれだけ叩かれたわけじゃないですか。『スパルタ教育』を出したときも、すごいベストセラーになったとはいえ、批判も多かったんじゃないかと思って。
石原 多かったですよ。子供は殴れと書いたから。ただ、そう書いたかもしれないけど、俺はあんまり殴ったことないんだよな(笑)。

――そうだったんですか! 「暴力の尊厳を教えよ」とか「子供を殴ることを恐れるな」とか書いてたのに!
石原:うん。必要あったら殴りますよ。僕も殴られたことあります、親父には。小学5年生か6年生のとき、裕次郎を連れてボートで川遊びしてたら、水が引いて戻れなくなっちゃった。もう月が出てて。当然、親は心配するわけだ。それで帰ったら、親父が「貴様ら、いったい今までどこへ行ってた!」、裕次郎は要領いいから僕の陰にパッと隠れてね。僕が「すみませんでした。じつは裕次郎は私が連れて行ったんだから、ぶつんなら僕をぶってください」っていったら、親父が1回パーンと、しかしあきらかに加減して殴ったよ。そのときは殴られて当たり前だと思ったし、親の愛情も感じましたけどね。

http://www.news-postseven.com/archives/20120104_78648.html

(4)日本の体罰の歴史

石原慎太郎のような体罰肯定論者に、多数の有権者が権力を与える(不正選挙でなければ)から、体罰はなかなか無くならないと言えるかもしれない。

体罰肯定論者は、自分の体罰と言う卑劣極まりない行為を正当化する為に、日本では体罰はかなり昔からあったと勝手に歴史を偽造したりする。

実は、日本の体罰の歴史は欧米諸国より浅いと言えます

江戸時代の寺子屋、郷学、藩校ではほとんど体罰がなかった<参考文献江森一郎『体罰の社会史』>のです。

19世紀半ば、欧米諸国では体罰は当たり前でした。親をはじめとする大人の言うことをきかない子どもに対して、鞭を振るうことが各地で行われていました。明治になってから、欧米諸国の人々が日本の子どもの様子を見て、日本では基本的に体罰がない、子どもが大切にされていることに驚きます。

1879年の教育令は「自由教育令」とも呼ばれたが、これの第46条に「凡学校ニ於テハ、生徒ニ体罰(殴チ或ハ縛スルノ類)ヲ加フヘカラス」と、体罰禁止が法制上明文化された。学校体罰法禁の西欧先進国であるフランスでさえ、教育令の規定より8年遅れている。

「168.解散総選挙後の日本は、戦時国家となるのか?」で紹介した通り、敗戦前の徴兵制度における一兵卒は人間扱いされていなかった。絶対服従とリンチが日常生活であった。

軍隊 リンチ


リンチとは、私的制裁、体罰のことである。ヒトをモノとして見る訓練をする場が兵営内での生活である。そのように訓練しないと戦場での殺人行為は難しい。その訓練の主要な手段が体罰(私的制裁)であった。私的制裁はやられているだけでは忠実な兵は生まれない。次の年に入隊してくる初年兵や下級の兵に私的制裁を加えることによって、自己を忠節に富んだ兵に変化させるのである。

軍隊内のそうした有様は、学校教育にも深刻な影響を与え、学校教育にも体罰が横行することになった。体罰が日本の学校教育の場で盛んに行われるようになったのは、日露戦争後である。やがて配属将校の時代を迎えると、暴力的威圧(体罰)はよりエスカレートしていった。この時代のバイオレンスたるや、校内暴力が荒れ狂った1980年代の比ではない。ただ、注意すべきは日本は敗戦迄、法律上はずっと体罰が禁止されていたということである。

戦後の法律でも体罰は禁止された。学校教育法に体罰禁止規定がある。更に、日本国憲法第36条に、「公務員による拷問の禁止」が書かれている。ですから、公務員である公立学校の教員の場合、憲法違反の可能性もある。教師から体罰を受ければ、100人中99人くらいの生徒や児童は拷問と感じるのではないだろうか。1人くらいは、「ああ! 快感! もっと! 強く!」などと感じる生徒や児童もいるかもしれないが。

敗戦後、体罰の数は減少した。残念ながら、0にはならなかった。筆者は小学校時代、同じクラスの教師の言うことをきかない児童が教室から逆さ刷りされたことを鮮明に覚えている。やがて、教師になり最初に赴任した千葉県の習志野市立習志野高等学校は、1983年当時、体罰が横行していた。今はどうだか判らない。根絶されていると信じたい。

なお、この(4)に記載されている内容の一部は、昨日<2013年1月9日>の毎日新聞1面のコラムに掲載されている。

(5)現在の日本は子どもを大切にしているか?

拙ブログ「71.突然死は、日高市長だけか?」より転載*********

あのファシズム・軍国主義の時代でも、せめて子供の命だけは守ろうと学童疎開を推進した。

なのに、現政権は、子供だけでも避難させようと言う発想は皆無、それどころか、むしろ、福島に封じ込めようとしている。

故に、今の日本政府は、ファシズム・軍国主義時代の政権以下であるとも言える。

また、避難の範囲の設定が、チェルノブイリ原発事故発生後の旧ソ連よりひどいので、今の日本政府は、旧ソ連以下であるとも言える。

****転載終了

その後、不正選挙?の結果なのか、自公政権に戻ってしまった。この点に関しては自公政権も前政権も同じである。

最後になりますが、逝去された高校2年の男子生徒のご冥福をお祈りいたします。

体罰 漫画
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