177.自公政権が復活すると、基本的人権が無くなるのか?

島崎遥香
↑AKB48の新曲「永遠プレッシャー」でセンターとなった島崎遥香

(1)「55年体制」の時代、左にもウィングを伸ばしていた自民党

読者の皆様、お早うございます。

 内容的には、昨日<2012年12月12日>午前1時頃UPした記事の続きとなります。

その昔、御巣鷹山事変の真相をご存知であるはずの中曽根康弘は、「自民党は左にもウィングを伸ばした」と言った趣旨のコメントを発した。

1960年代から1970年代にかけて、都市部を中心に革新自治体がたくさんあった頃、革新自治体が推進した政策を自民党が取り入れないと、自民党は勢力DOWNの可能性があった。

 老人医療費無料化政策は、革新自治体、すなわち、左が始めて、保守政党、つまり、右が取り入れた政策の代表例である。1969年12月、東京都知事美濃部亮吉は、「70歳以上の老人医療費無料化」を実施しました。この革新都政の医療費無料化は、全国的な流れとなって全国自治体に波及しました。

 その流れに乗り1972年暮れの総選挙では、革新政党が躍進しました。日本社会党は118議席となり3割増、共産党が38議席で野党第2党に躍進しました。そうした状況にに苦慮した自民党は、自ら国会で「70歳以上の老人医療費支給制度」を決定し、1973年1月1日から実施しました。

その一例からもお解りのように、昔の自民党は、確かに左にもウィングを伸ばしていました。ところが、今の自民党は、右にしかウィングを伸ばしていません。なぜ、そうなったのでしょうか?

(2)日本社会全体の右傾化

井上ひさしが、1981年頃、自分は真ん中にいたつもりなのに、世の中が右寄りになったので、いつの間にか左って言われるようになったと言う趣旨の発言をしていた。私がとある会社の正社員で、なおかつ月に2回、「人生ゲーム ハイ&ローー」の収録日にTBSへ出向き仕事をしていた頃であった。たいてい2週間分まとめて収録していたので、月平均2回の出勤であった。あれから何と31年、日本社会全体の右傾化は更に進行し深化した。なので、自民党は少数派の左にウィングを伸ばす必要はないと考えているのだろうか?

自民党の河野洋平元総裁の思いを前の記事で伝えた。昨日<2012年12月12日>の朝日新聞に・・・。

(3)右傾化への歯止め必要〈衆院選 ここに注目〉 『朝日新聞』2012年12月12日付

■元衆院議長・河野洋平さん
 
――最近の政治をどう見ていますか。
「9月の自民党総裁選、今回の選挙戦もタカ派の人の元気がいいですね。右傾化の傾向は歴然だ。最近は欧米メディアが日本の右傾化に非常に関心を持っているが、私は必ずしも今の日本人の気持ちと一致しているとは思わない」

 ――なぜ右傾化が進んでいるのでしょうか。
「東西冷戦が終わり、共産党や社民党など左派の主張の根拠が弱くなり、保守が左派を気にせずに自由に発言する傾向が強まった。民主党政権でも武器輸出三原則を緩和し、集団的自衛権の行使検討を主張する人もいる。政権与党と野党第1党が同じ方向を向き、右傾化まで先陣争い。昔の社会党と違い、チェック機能が働かなくなっている」

 ――自民党の安倍晋三総裁は改憲や従軍慰安婦問題で謝罪・反省した河野談話の見直しを主張しています。
「自民党は立党精神に『自主憲法』を掲げながらも非常に抑制的だった。保守の定義はあいまいだが、穏健で歴史を大事にして問題解決するのが保守の手法。戦後の日本を全部否定するのは、保守ではない。内向きで、安っぽい民族主義を駆り立てる発言が国際的に通用するのか、大変心配している」

 「かつての自民党は右の人もいれば、左の人もいて、社会主義的な福祉政策もとってきたし、アジア政策も対米政策も慎重にやってきた。私は新自由クラブから自民党に復党した時、中曽根康弘首相から『自分は右を押さえるが、これでレフトウイングが広がった』と言われたものだ。民主党や日本維新の会が『保守』を標榜(ひょうぼう)すると、今の自民党は右へ右へとウィングを伸ばしている」

 ――民主党政権の誕生や多党化が原因ですか。
「小選挙区制度にも原因がある。かつては自民党議員の3割くらいはハト派だった。自民党内で3割で、国会全体では社会党や公明党を足せば約5割がハト派。それが日本政治のバランスをとってきた。だが、3割では小選挙区で自民党の候補にもなりにくく、他の革新政党も伸び悩む」

 ――では、小選挙区制の導入で細川護熙首相に協力したのはなぜですか。
「正直こうなるとは想定していなかった。当時、派閥のない政党、党組織を重視する政治に変わるという指摘は、かなりくすぐられた。政治にカネがかからなくなると思っていたが、あの時の選挙制度改革が正しかったかどうかは疑問だ」

 ――日本の政治はどうなると思いますか。
「このまま右へ右へと行けばリベラル勢力が絶滅しかねない。崖から落ちれば有権者も気づくかもしれないが、その時は引き返せなくなるという危惧があり、右傾化への歯止めが必要だ。選挙後には政界再編があるかもしれない。信頼がなくなりつつある政党よりも、主張を曲げずに真面目に目標に向かって歩く人物を選ぶべきでしょう」(聞き手・田伏潤)
=おわり
     ◇
 こうの・ようへい 1937年生まれ。衆院議長の在任期間は最長の約5年8カ月。ロッキード事件を批判して76年に新自由クラブを結成。自民党総裁として94年に細川護熙首相と現行の小選挙区比例代表並立制導入で合意した。自民党ハト派の代表的存在だった。

右傾化への歯止め必要

(4)自民が選挙で口つぐむ過激な改憲案 前文を全面削除・国防軍…

自民党は総選挙公約で「憲法改正」をかかげて、総選挙に臨んでいます。ところが安倍晋三総裁を筆頭に自民党は選挙戦で改憲には口をつぐんでいます。自民党が触れようとしないのは、改憲内容のあまりの過激さに有権者の強い反発を招くのは避けられないためです。

 自民党と同じ方向で改憲を考える日本維新の会やみんなの党も語ろうとしません。

 自民党は今年4月に憲法改正草案を発表しました。現在の日本国憲法を自民党はどう「改正」しようとしているかは、主な点は表(別表)のとおりです。

国際主義、平和主義、基本的人権、地方自治など第二次世界大戦の反省の上にたち戦後民主主義の原点をうたう現憲法の前文は全面削除
戦争放棄の第九条を骨抜きにする、自衛隊を国防軍と衣替えして海外展開できる軍隊へ変身させる
国民の権利に制限を加え、基本的人権の理念をうたう97条は全文削除衣替えする
 これらは現在の憲法の基本部分を根こそぎ引っ繰り返す改正内容です。それは、「全面改悪」というのがふさわしい改憲方向です。

 たとえば97条については、11条の「この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在および将来の国民に与えられる」とあいまって、基本的人権を侵すような憲法改正は禁止する規定と理解されている(注解法律学全集「憲法IV」・樋口陽一ら)条項です。

 自民党改憲案は、同条項を丸ごと削除しています。自民党改憲案は、国民の権利、義務については、「公益及び公の秩序に反しない」という前提をつける国家主義を貫いています。

 自民党の総選挙キャッチフレーズは「日本を、取り戻す」。自民党改憲案から浮かび上がるのは「国防色の戦前の日本を、取り戻す」といっているに等しい方向です。

(5)森永卓郎の戦争と平和講座 第53回 自民党憲法改正案の本質

 自民党の憲法改正草案が発表された。日の丸を国旗、君が代を国歌と定め、自衛隊を国防軍と位置づけるなど、従来からの主張を鮮明に打ち出している。それはそれで大きな問題なのだが、私が一番気になったのは、基本的人権を守ろうとする姿勢が大きく後退していることだ。

 例えば第21条は、「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する」との現行規定に「前項の規定にかかわらず、公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない」という条文を追加したのだ。

 これだと権力者が「公益及び公の秩序を害する」と判断したら、表現の自由が許されなくなってしまうことになる。ファシズムもはなはだしいのだ

デモ

第12条にも「自由及び権利には責任及び義務が伴うことを自覚し、常に公益及び公の秩序に反してはならない」と書かれている。

 結局、秩序優先、公益優先で、権力者の意向次第で、国民の基本的人権は制約されるというファシズム、極右の世界観が、この憲法草案の基本理念なのだ。

 いま欧州では中道右派政権が行ってきた財政引き締め、新自由主義路線への批判が大きく高まっている。2000年頃に欧州では中道左派政権が崩壊し、中道右派政権が次々に誕生した。しかし、10年間に及ぶ新自由主義が創り出した弱肉強食社会では、経済が上手く回らないということを欧州の人たちは学習したのだ。

 その結果が、フランス大統領選挙であり、ギリシャの議会選挙なのだ。しかし、社会党のオランド党首が大統領選挙を制したとは言え、見逃してはならないことがある。それは、フランスの大統領選挙の第一回投票で、極右のマリーヌ・ルペンが、オランド、サルコジに続いて、第三位、18.0%もの得票を集めたという事実だ。

 中道右派から中道左派への政権回帰が進む陰で、極右勢力が急速に支持を拡大しているのだ。

 日本も、この動きと無縁ではない。国民の圧倒的支持を得ている橋下徹大阪市長は、「君が代斉唱の際の口元チェックは行き過ぎではないか」との記者の質問に対して、「君が代は公務員の社歌だ」と開き直った。また、市職員の入れ墨をアンケート調査し、調査に応じなかった職員は、在任期間中は昇進させない方針を明らかにした。

君が代

ただ、さすがに入れ墨問題では、人目に触れる箇所に入れ墨をしている職員を市民の目に触れない部署に配置転換させる方針を打ち出した。これまでの勢いだったら、入れ墨をしている職員は、分限免職だと言い出しかねなかったのだ。

 法令遵守の心が橋下市長の心にも芽生えたらしい。しかし、橋下市長の言動は、細かい法律を守ったとしても、やはり法律違反だと私は思う。憲法に違反しているからだ。

 もし、この自民党憲法改正草案が原案通り成立したら、橋下市長のハシズムは、何ら法律違反ではないことになってしまう。

 そうやって、日本は基本的な人権を失っていくのだ。戦争で人命が失われることは、悲惨なことだ、しかし、それ以前に、集会、結社、言論、出版などの自由が失われることは、事実上命を失うに等しい苦痛を国民に与える。

 ファシズムの時代に戻るのか否か、日本人はいま大きな分岐点に立たされているのだ。

(6)自民党CMのヘビーローテーション

残念なことに、この国で忍び寄るファシズムの危機を感じている人は少数派だろう。

自宅では、アメリカのラジオをネットで聞きながら自宅で仕事をすることが多い。先日、いつものように、アメリカのラジオをネットで聞こうと思いクリックしたら、何と自民党のCMが掲載されていた。TVでは、自民党のCMがヘビーローテーションで流れている。

何だかんだ言っても、この国の多数派はTVの影響を受けやすい。なので、選挙は自民党の圧勝だろう。

埼玉県川越市に「てんこもりラーメン」と言う店がある。極まれに行く店である。先日、愛川欽也が司会を務めるバラエティ番組『出没!アド街ック天国』(テレビ東京系 土曜 後9:00~)でこの店の「川越いもラーメン」が取り上げられた。案の定、客が増えた。TVの力は実に大きい。

てんこもり

(7)日本未来の党に極右などいないと思っていませんか?

「卒原発」を主張しているし、日本未来の党に極右などいるわけないだろうと言う声が聞こえてきそうです。

★東京1区の日本未来の党候補者は「極右」 衆院選, 日本未来の党, これはひどい

 
東京一区の未来の党の候補者は、再稼働賛成の上、2030年の脱原発にすら反対しております。しかも極右で、憲法改正や集団的自衛権はおろか、核武装すら「検討する」と回答しております。そういう候補者を公認しているのは一体どういうことなんでしょうか? 

毎日新聞「えらぼーと」への回答:
野沢哲夫(日本未来の党・東京1区)
問1:憲法改正「賛成」
問2:集団的自衛権の政府解釈「見直す」
問6:原発再稼働「新基準」
問7:原発ゼロ「不支持」
問14:核武装「国際情勢で」

12月2日(日)朝のフジTV系の番組で、反原発勢力に対して司会が鋭い質問を浴びせた際、共産党と社民党は迷うことなく毅然と答えたのに、日本未来の党は少し絶句しやや迷った感じでした。この党の反原発は本物なのだろうかという疑念が生じました。

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