889.福島県耶麻郡北塩原村の五色沼の地下にある巨大サイクロトロン施設 PART1

↑画像 2017→2018冬の風景5 松井玲奈
(1)SKI
今回の冒頭の写真は某SKI場での松井玲奈の後ろ姿です。私がSKIに1番気合いを入れていた1992年から1993年のシーズンはTOTAL20日近く滑りました。近年は引退に近い状態です。同じSKI場に多く行っていたせいか、行きたいと思いつつ行けないまま現在に至ったゲレンデがいくつかあります。その一つが福島県耶麻郡北塩原村にある猫魔スキー場です。私がSKIに気合いを入れていた頃は、「裏磐梯猫魔スキー場」と呼ばれていたのですが、最近は「星野リゾート猫魔スキー場」と呼ばれているようです。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%9F%E9%87%8E%E3%83%AA%E3%82%BE%E3%83%BC%E3%83%88_%E7%8C%AB%E9%AD%94%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%BC%E5%A0%B4
↑地図 福島県耶麻郡北塩原村にある猫魔スキー場

↑画像 グランデコスノーリゾートから裏磐梯猫魔スキー場を遠望する 福島県のシンボルの一つとされている磐梯山が美しい。(1番標高が高い山)
http://www.panoramio.com/photo/10475817
↑地図 福島県耶麻郡北塩原村にあるグランデコスノーリゾート<1という標識がある所>
グランデコスノーリゾートは、福島県北塩原村にある西吾妻山の支峰である西大巓の南斜面側に広がる東急不動産系のスキー場である。
(2)五色沼(ごしきぬま)
猫魔スキー場がある福島県耶麻郡北塩原村の五色沼は、磐梯朝日国立公園に指定されている観光地です。こちらは1984年11月に当時勤務していた習志野高校の同世代<当時は20代>の仲間と行きました。五色沼とは、磐梯山の北側、裏磐梯と呼ばれる地域にある大小30余りの小湖沼群のことです。緑・赤・青など、様々な色の沼が点在しています。
1888年7月15日、磐梯山頂北側、小磐梯を含む部分が水蒸気爆発によって山体崩壊を起こし、岩屑なだれが川をせき止め、数百の湖沼が形成されました。大きいものに秋元湖、小野川湖、桧原湖があり、それらに挟まれるように位置する数十の湖沼群や地域が五色沼と呼ばれています。流入している火山性の水質の影響や、植物・藻などにより、湖沼群は緑、赤、青などの様々な色彩を見せることが名称の由来です。

↑画像 五色沼で最も大きい毘沙門沼。後ろに磐梯山。
↑地図 福島県耶麻郡北塩原村の五色沼
(3)福島県耶麻郡北塩原村の五色沼の地下にある巨大サイクロトロン施設
その五色沼の地下に巨大サイクロトロン施設があると言う。この巨大サイクロトロンの運転で空気が放射化されることで生成されるAr-41の量は、医療機関のサイクロトロンよりも桁違いに多く、福島県民の内部被曝を悪化させていると言う。
Ar-41とは放射化生成物です。余り知られていませんが、医療機関にもサイクロトロンが結構あるのです。
http://www.jcpet.jp/1-3-4-1
(4)サイクロトロンの発明者E.O.ローレンス
http://www.ne.jp/asahi/kibono/sumika/kibo/note/naibuhibaku/naibuhibaku2.htm
<転載開始>サイクロトロンの発明者E.O.ローレンスの逸話で、資金を集める講演会で放射能の研究の重要性をアッピールする目的で、会場にいたオッペンハイマーに放射性ナトリウムを一口飲ませ、手の先にカウンターを当てておくと50秒ぐらいでガリガリいいだす、という実験をしている(『プルトニウム・ファイル』上p14。『被曝国アメリカ』p238にも類似の逸話が出ている)。胃で吸収されて血液循環に入って50秒で手の先まで来ることが分かるということだ。放射性ナトリウム(24Na)の半減期は15時間ほどだから放射性のトレーサとして使えるのだが、リスクがないわけではない。人体実験で有名なハミルトンは、学生の前で放射性ヨウ素を飲んでみせ、カウンターを喉に当ててガリガリいいだすのを聞かせたという。ハミルトンは49歳で死亡した。
このような奇矯な振る舞いをする学者が皆無ではなかったが、しかし、19世紀末に発見された目に見えないが強力な作用をもつ“放射線”が人体に有害な生理作用を及ぼすことは、いまや誰にとっても常識である。放射線の電磁遊離作用によって細胞が破壊されるという観点は物理学者にとっては、原理的で必然的な理解である。ガンに対する医療的応用はその危険な生理作用を逆手に取った応用である。<転載終了>
(5)サイクロトロン(cyclotron)
サイクロトロンとは、電磁石を用いて、イオンを螺旋状に加速する装置です。原子核の人工破壊、放射性同位体の製造などに利用します。加速器の一種です。
(6)加速器とは
加速器とは電磁波などを使って、電子や陽子などの粒子や原子核を光の速度近くまで加速して高い運動エネルギーを与える装置です。粒子とは比較的小さな物体の総称です。粒子とは物質を構成している微細なつぶ。素粒子・原子・分子・電子・陽子etc。参考までに素粒子とは、物質を構成する最小の単位で、それ以上細かく分けられないものです。
(7)ヒッグス粒子
素粒子に重力を与えるのがヒッグス粒子といわれています。もし、ヒッグス粒子が存在しなければ、宇宙を構成するすべての星や生命が生まれないことになるため、「神の粒子」とも呼ばれています。
ヒッグス粒子は私たちの身の回りも含め、すべての宇宙空間を満たしている素粒子として、1964年にイギリスの物理学者、ピーター・ヒッグス氏が存在を予言しました。
私たちの宇宙は、1960年代以降、まとめられた現代物理学の標準理論で、17の素粒子から成り立っていると予言されました
2012年7月4日まで、クォークやレプトンなど16については実験で確認されてきましたが、最後の1つ、ヒッグス粒子だけが見つかっていませんでした。
ヒッグス粒子が担っている最も大きな役割は、宇宙のすべての物質に「質量」、つまり「重さ」を与えることです。
およそ137億年前、宇宙が誕生したビッグバンの大爆発によって生み出された大量の素粒子は、当初、質量がなく、自由に飛び回っていました。
その後、ヒッグス粒子が宇宙空間をぎっしりと満たしたため、素粒子がヒッグス粒子とぶつかることで次第に動きにくくなり、物質を構成していったと物理学者たちは考えたのです。
ヒッグス粒子にぶつかることで動きにくくなる、この「動きにくさ」が質量そのものだと考えられているのです。
どこにでも存在していると考えられているヒッグス粒子ですが、発見に向けた道のりは、平坦ではありませんでした。
非常に小さく、空間に密集して存在しているため、空間からヒッグス粒子をはじき出すためには、宇宙が生まれたときと同じような極めて大きなエネルギーが必要とされたのです。
このため、CERN=ヨーロッパ合同原子核研究機関は、1周が27キロある巨大な「加速器」と呼ばれる実験装置を建設し、人類史上、最大のエネルギーで、2つの陽子を衝突させ、宇宙誕生の直後を再現する実験を続けてきました。
https://matome.naver.jp/odai/2134143364270517001
(8)CERN
CERNについて、「581.ポールシフトが起きるのか?」で取り上げました。581はこちら。
(9)CERNの問題点!<581からの転載記事>
欧州原子核研究機構(CERN) は、スイスのジュネーヴ郊外でフランスと国境地帯にある、世界最大規模の素粒子物理学の研究所です。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AC%A7%E5%B7%9E%E5%8E%9F%E5%AD%90%E6%A0%B8%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%A9%9F%E6%A7%8B
CERNのテストを続行すると、地球を破壊するだけでなく、異次元空間に穴をあけたり、ブラックホールを発生させたりする可能性があると言う!
http://1tamachan.blog31.fc2.com/blog-entry-12821.html
★CERN : チームリーダーが秘密実験で消滅した!
http://1tamachan.blog31.fc2.com/blog-entry-15254.html
(10)ヒッグス粒子の発見<転載記事>
★ヒッグス粒子の発見が意味すること
https://www.icepp.s.u-tokyo.ac.jp/elementaryparticle/higgsparticle.html
2012年7月4日、世界の素粒子物理学者たちが待ち望む、ひとつの素粒子が見つかった。物質に質量を与えた起源とされるヒッグス粒子の発見である。
ヒッグス粒子の発見は、ほぼ半世紀に及ぶ素粒子物理学者たちの絶えざる探索の賜物である。「標準理論」の正しさが証明されたことに、研究者たちは色めき立った。ヒッグス粒子の存在を予言したピーター・ヒッグス博士とフランソワ・アングレール博士は、発見の翌年(2013年)、その栄誉を讃えられ、ノーベル物理学賞を受賞した。「物質とは何か」に挑み続けた研究者たちの探求は終幕するかに見えた。

↑画像 ヒッグス博士(右)とアングレール博士 ©CERN
だが、科学史を彩るこの偉大なニュースも、素粒子物理学にとっては通過点でしかない。発見されたヒッグス粒子は新たな謎を突きつけ、天文観測の成果や宇宙物理学の発展に伴い、「標準理論」はその限界がかねてから指摘されている。宇宙に存在すると考えられる物質やエネルギーのうち、「標準理論」で説明可能なのはわずか5%にすぎず、その理論体系では「重力とは何か」を説明することもできない。重力を発見したニュートンや、その理論を発展させたアインシュタインの物理学と量子の世界の統合が、大きな課題として残されている。
ヒッグス粒子の発見とは、20世紀以来の素粒子物理学が築き上げた金字塔であると同時に、より根源的な問いに挑む新たな舞台の幕開けにすぎない。「物質の根源」や「宇宙の成り立ち」を解き明かすには、従来の理論を乗り越えていくことが求められている。物理学者たちはすでにその新たな舞台へ登り、大きな問いと向き合っている。
★ヒッグス粒子発見を支えた日本陣営の貢献
ヒッグス粒子は、素粒子物理学の世界的な研究拠点CERN(欧州合同原子核研究機構)で発見された。世界最高の衝突エネルギーを誇るLHC(大型ハドロン衝突型加速器)という加速器と、ATLASとCMSという2つの高精細な検出器によって、ヒッグス粒子の存在が突き止められた。
ATLASとCMSは、実験グループの名前でもある。両者は成果を競うライバルであり、素粒子から物質と宇宙の根源に迫ることを夢見る同志である。両グループには世界中から3,000人規模の研究者が集い、ATLASには日本の17機関から、学生含めて約160名が参加する(そのうちおよそ40名が東京大学の研究者・学生である)。
微細な素粒子は、肉眼でとらえることはできない。高精細な検出器によって素粒子のわずかな挙動を感知し、記録された膨大なデータを解析してその痕跡に迫る。日本の研究者・学生たちはATLASの開発や運用、データ解析に携わり、本センターは、データ解析のためのコンピュータ資源を提供する。
日本の企業と政府が果たした役割も大きい。ATLASのみならず、LHC本体とCMSの建設に、日本企業十数社が開発した素材や部品が使われ、推定で総額150億円相当のビジネスを生んだ。それを実現したのは日本政府の後押しだ。CERN加盟国ではない日本の企業が国際入札への参加を認められたのは、政府がいち早くLHC建設資金援助を表明したことによる。科学史に残る偉大な発見は、日本陣営の貢献に支えられているのである。
★ATLASに参加する日本の17の研究機関
東京大学、高エネルギー加速器研究機構、筑波大学、早稲田大学、東京工業大学、首都大学東京、お茶の水女子大学、信州大学、名古屋大学、京都大学、京都教育大学、大阪大学、神戸大学、岡山大学、広島工業大学、九州大学、長崎総合科学大学
★LHCを支える主な日本企業
古河電気工業 LHC加速器 超伝導ケーブル
新日本製鐵 LHC加速器 双極電磁石の特殊ステンレス材
東芝 LHC加速器
ATLAS 収束用超伝導四極電磁石
超伝導ソレノイド
信号読み出し集積回路
JFEスチール LHC加速器 電磁石用非磁性鋼材
カネカ LHC加速器 電磁石用ポリイミド絶縁テープ
IHI(+Linde) LHC加速器 低温ヘリウムコンプレッサー
浜松ホトニクス ATLAS
CMS
LHCb シリコン検出器
光電子増倍管
光検出ダイオード
川崎重工業 ATLAS
CMS LArカロリメータ容器
鉄構造体
林栄精器 ATLAS ワイヤーチェンバー
ソニー ATLAS 検出器信号アンプ
ジーエヌディー ATLAS トリガー用電子回路
フジクラ ATLAS 耐放射線性光ファイバー
クラレ ATLAS シンチレーションファイバー
有沢製作所 ATLAS 銅箔ポリイミド電極シート
(11)質量の98%は「南部氏の理論」で説明 ヒッグス粒子のヒントにも
「物質にはなぜ質量があるのか」。この根源的な謎の解明に最初に道筋をつけたのが、米シカゴ大学名誉教授で2008年にノーベル物理学賞を受賞し2015年に逝去したの南部陽一郎氏です。ヒッグス粒子のアイデアも南部氏の「自発的対称性の破れ」がたたき台になっています。
万物の質量の起源とされるヒッグス粒子ですが、実は同粒子で生まれる質量は物質全体の2%にすぎないという。物質を分子、原子、原子核、陽子や中性子と細かく分割していくと、最後にはクォークと呼ぶ素粒子に行き着く。6種類あるクォークは宇宙誕生の大爆発であるビッグバンの直後、みな光の速さで飛び回っていたという。宇宙が冷えてくると、クォークにブレーキをかける力が生じ、質量を獲得したという。これはヒッグス粒子の働きによるものだとされている。
物質の原子核を構成する陽子や中性子はクォークが3つ結びついている。陽子はアップクォークが2個とダウンクォークが1個、中性子はダウンクォーク2個とアップクォーク1個でできている。しかしクォーク3個分の質量は陽子や中性子の質量のわずか2%にしかならない。他にも質量を生み出す仕組みが必要になる。それを説明するのが南部理論だ。
質量は粒子の「動きにくさ」で説明される。ヒッグス粒子は宇宙誕生時に水蒸気のように真空を満たしていたが、1000億分の1秒後に水や氷のような状態に変化したという。「相転移」と呼ぶ現象で、光の速さで動いていた素粒子はヒッグス粒子と衝突して抵抗を受けるようになったとされる。この動きにくさが質量として観測される。

↑画像 素粒子はあらゆる物質を構成する基本の粒子
2008年のノーベル物理学賞を受賞した南部理論によると、相転移が起こると、クォークとその反粒子である反クォークが対になり、ヒッグス粒子と同じように空間を満たしたとされる。陽子や中性子の中で3個のクォークはゴムで連結されたような状態で激しく動き回っている。それがクォークと反クォークの対で満たされた空間を進むときに、クォークと反クォークの対と衝突して動きにくくなる。この対がヒッグス粒子と同じ役目を果たすことで、残りの98%分の質量が生まれたとされる。「南部理論を別の表現で表したのがヒッグス粒子のメカニズムだ」と高エネルギー加速器研究機構の橋本省二教授は話す。
南部氏がこの理論を考えたきっかけは超電導現象だった。ある物質を非常に低い温度に冷やすと電気抵抗がゼロになる。これは、電子が2つ対となって固まることで相転移を起こし、周囲の原子の電気的な影響を受けなくなるためだと説明される。
磁石にN極とS極が発生することも、同様のメカニズムで説明できる。磁石を形づくる個々の粒子には、それぞれ小さな磁石としての性質がある。熱く熱せられた状態では、小さな磁石はバラバラな向きを向いている。それが冷えてくると、相転移によって隣り合った磁石同士が同じ方向を向こうとするようになり、やがて全体の向きがそろって固定されて磁石になる。いずれもきっかけは対称性の自発的な破れだ。
南部氏はこの考え方を素粒子の世界にも応用できることに気づいた。「電気抵抗がゼロ」になることと「真空中の抵抗によって質量が生じる」ことは正反対に見えるが、同じ考え方で説明できる。大阪大学の花垣和則准教授は「物性物理のアイデアを素粒子に当てはめようとしたことが驚き」と評価する。
南部氏は1960年に論文を発表したものの、クォークのような素粒子が質量を持つようになったメカニズムには「自明の理だ」と研究を進めなかったという。「物理の予言者」と呼ばれた南部氏らしいエピソードだが、弟子が代読した2008年12月のノーベル物理学賞の受賞講演では、そのことを後悔しているように思える一節がある。「後から考えれば、質量が生み出される一般的なメカニズムをもっと探求すべきだった」

↑画像 陽子と中性子が質量を持つ仕組み
https://www.nikkei.com/article/DGXNASGG2604V_W2A720C1000000/
「福島県耶麻郡北塩原村の五色沼の地下にある巨大サイクロトロン施設 PART2」に続きます。
↓動画 大和田南那

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